【輪郭追跡】(りんかくついせき/border following)
図形の境界がつくる閉曲線を摘出する処理のこと。
輪郭追跡では、通常、図形の境界がつくる閉曲線上の隣接する画素間の方向の情報(チェーン・コード)を閉曲線全体にわたって抽出し、その情報を図形成分の輪郭形状の解析に使用します。
この処理で得られる輪郭線(1次元)のデータサイズは、原画像データ(2次元)のサイズと比較して一般的にかなり小さくなります。
そのため、輪郭追跡をデータ圧縮技術の一手法と見ることもできます。
この輪郭追跡のように2次元の画像を1次元化するという処理としては細線化処理(thinning)もありますが、こちらは線図形(文字や図面中の線のように本来は幅を有さない図形)の連結性が保存されるようにその線幅を1にまで細めるというもので、主に線図形の形状を解析する目的で使用されるものです。
それに対し、輪郭追跡は、主として塊状の広がりのある図形の輪郭形状を解析する目的で使用されます。〔同義語:輪郭抽出〕