寒い季節になると、電車やバスなどの公共交通機関やビルなどの建物で暖房が入ります。
そのため、「建物に入ると暑い」でも「外に出ると寒い」とよくこんな声を聞きます。
肌寒い屋外に温かい室内。
この温度差で気をつけたい症状があります。
首から上が熱くて汗をかいているのに、首から下は冷えている。
それを『ほてり冷え』と呼びます。
今、この『ほてり冷え』になる人が増えているようです。
『ほてり冷え』その症状とは
『ほてり冷え』は、顔がほってって熱くなっているのに、身体は冷えている状態のことを言います。
通常寒い屋外にいると、人体は自然と手足より優先的に頭などに血が集まり、頭部が冷えないように保護しようとします。
その後、温かい室内に入ると体内の温度調節機能の働きで頭などに集まっていた血液が手足をめぐり全身が均等に温まるのです。
しかし、温度調節機能がうまく働かないと、温かい室内に入っても血液が頭などに集まったまま、顔が火照っているのに手足は冷えているという『ほてり冷え』になってしまうのです。
この『ほてり冷え』は、「末端冷え」や「下半身冷え」といった冷え性の中でも、症状が進行した状態で、放っておくと身体中が冷える「全身冷え」へと繋がってしまいます。
『ほてり冷え』は、環境変化についていけない新たな病態として、現代人の特長の1つだと言われています。
「ほてり冷え」対策
約40℃ほどのぬるめのお湯を浴槽に張り、全身入浴をしましょう。
ぬるめのお湯に浸かると副交感神経が活発になり、顔に集まっていたいた血液が手足へとまわり、全身が暖められます。
入浴の際に、炭酸ガス入りの入浴剤を使用すると、温浴効果を高めて血めぐがよくなるので、より効果的です。
カイロを貼るといった対策法もあります。
大きな筋肉がある大腿部などを温めると、全身が効率良く温まります。
また、おしりより少し上にある「仙骨」を温めるのも効果的です。
仙骨は、脊椎の下にある三角形の骨で、仙骨には副交感神経の中枢があるため、この部分をカイロで温めると、血の巡りが良くなります。
まとめ
常にストレスを感じていたり、不規則な生活を送っていること、体内の温度調節機能の働きが弱まり「ほてり冷え」になってしまいます。
ゆっくりと呼吸し、身体をリラックスさせることが「ほてり冷え」の対策のカギとなります。