以前より、豊島区の池袋エリアにてクローズドβ版として実装を開始していた、次世代119アプリ『Coaido119』(コエイド119)が、本日(2017年11月1日)より一般利用者登録を開始しました。
『Coaido119』で緊急情報を共有
『Coaido119』は、119番通報するのと同時に、アプリの受信登録をしている医療有資格者や救命講習受講者、さらにAED(自動体外式除細動器)設置者にSOSの信号を送ることのできる緊急情報共有アプリです。
また、事前に登録したAEDを設置している施設に自動で電話がかかる「AEDエリアコール」とも連動しているため、救急車が到着するまでの間、一般市民による迅速な救命処置が行えます。
本アプリは、AEDを設置している施設を対象に、2017年8月よりアプリの先行利用を開始していました。
以降、AEDエリアコール受信登録を行った施設が着実に増え、2017年10月24日の時点で27施設となったため、11月1日より一般の人も利用できるようになりました。
現在のところ、まだエリアが限られており、登録可能エリアは、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県。SOS発信可能エリアは池袋駅から半径1㎞です。
心停止は1分1秒を争う
昨年末、私の知人が突然倒れたのですが、その方はすぐに病院に運ばれたため、事なきを得ました。突然の心停止は年齢性別問わず誰にでも起こりえることです。
心停止の際、救命率を上げるには、迅速に心肺蘇生の処置とAEDでの電気ショックが必要です。なぜならば、何も処置をしないと1分ごとに約10%ずつ救命率が低下していくと言われているからです。
しかし、実際にはそれができないことが多く、迅速な処置ができなかったために、年間70,000人以上の方が亡くなっています。
救急車の到着平均時間
総務省消防庁の発表によれば、救急車の到着平均時間は約8.6分です。ということは、この約8.6分が命が助かるかどうかの分かれ目となります。
救急車がくるまでの間、その場にいる人たちが迅速な対応ができなければ命を救うことができません。
除細動できたケースは約4%
また、同じく総務省消防庁の発表では、心停止発生時に、近くにAEDがない、AEDの使い方がわかなないなど、AEDを救急現場に持ってきて除細動ができたケースは約4%しかないとのことです。
まとめ
上でも書きましたが、心停止から命を救うには早期の処置が必須です。そのために、『Coaido119』というアプリは、緊急情報を即時共有できるため、とても有用だと思います。
この素晴らしい取り組みを、今後、池袋だけでなくもっと多くの地域に拡大していってもらいたいです。
また、現状では『Coaido119』を使えるのはiPhoneだけですが、Androidなど多くのデバイスでも使えるようにするのが今後の課題ではないでしょうか。