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グリーンリボン運動を機に、臓器移植について考える。

10月はピンクリボン月間として、各自治体や企業などで様々なイベントが行われます。

ピンクリボン運動は、乳がん先進国のアメリカで生まれた運動で、乳がんの正しい知識の普及と乳がん検診の早期受診を促すことなどを目的とした啓発キャンペーンです。

しかし、10月はピンクリボン運動だけではなく『グリーンリボン運動』というキャンペーンがあるのをご存知ですか?

グリーンリボンキャンペーンは、多くの方に移植医療について知ってもらい、臓器の提供者(ドナー)に感謝するとともに、移植で救われた命の素晴らしさや大切さについて知ってもらうイベントです。

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臓器移植法の歴史

1997年10月16日、日本では初めて「臓器移植法」が施行されました。これにより、脳死後の心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸などの臓器の提供が可能になりました。

しかし、この時の法では、臓器移植の意思表示は民法上の15歳以上を有効としていたため、15歳未満の脳死臓器提供は行うことができませんでした。

そこで、2010年7月17日に改正臓器移植法が全面施行され、当人の意思が不確かな場合には、家族の承諾で臓器の提供ができるという法改正が行われました。これにより、15歳未満の方からの脳死での臓器提供も可能となったのです。

しかし、15歳未満からの臓器提供は、2017年8月末時点で15例に留まり、いまだ海外に渡航して移植に望みをつなぐ家族は少なくはありません。

少しつづではあるが、脳死の際に臓器を提供するという方も増えてきているようですが、現在14,000人の臓器の移植を希望している登録者に対し、年間およそ300人の方々、わずか2%しか移植を受けることができていないという現状です。

この状況は他国とは大きく異なり、今後の日本における臓器移植において重要な課題と言えます。

日本臓器移植ネットワーク(JOT)の取り組み

日本臓器移植ネットワーク(JOT)では、臓器移植法施行20周年を機に、より一層臓器移植医療に対する理解と認知、そして発展のために20周年記念事業を立ち上げました。

この20周年記念事業では、各都道府県の行政や支援団体、また企業などと協力し、より多くの人に臓器提供に関する意思表示をしてもらう促進運動や、終末期にその本人の意思が尊重される病院体制を作る取り組みの強化など、臓器提供者数の増加を目指す取り組みを行います。
※日本臓器移植ネットワークは、死後に臓器を提供したいという人(ドナー)やその家族の意思を活かし、臓器の移植を希望する人(レシピエント)に最善の方法で臓器が贈られるように橋渡しをする日本で唯一の組織。

日本で臓器移植が広がらない理由

1969年に行われた臓器移植

日本で初めて臓器移植が行われたのは1969年です。しかし、残念なことにこの移植手術を受けた患者は、移植後83日目に亡くなってしまいました。

この手術以前から、ドナーの脳死判定や移植適応に関する問題が指摘されていたため、手術を行った和田教授は殺人罪で告発されました。しかし、真相の解明には至らず、証拠不十分で不起訴となりました。

この事件によって生じた医療不信のために、特に脳死移植に対する憂慮が強くなり、それ以後の日本における臓器移植医療が停滞したとういのが原因の1つだと言われています。

ドナーコーディネーター不足

また、ドナーコーディネーター不足の問題もあります。ドナーコーディネーターとは、ドナーとなる候補者が現れたら、その病院に駆けつけ、家族に臓器提供について説明し、家族が提供を承諾するかどうかの意思確認などを行います。

ドナーコーディネーターは、移植チームとの連絡や臓器の運搬など、臓器移植すべてに関わる臓器移植を行う上でのキーマンです。

一方、日本より臓器移植が盛んに行われている欧米などでは、専門職としてドナーコーディネーターが存在しています。

本邦においても、ドナーコーディネーターを確保するという面に対し、もっと予算を付けるなど、ドナーコーディネーターの育成、確保に注力する必要があるのではないでしょうか。

まとめ

現在、移植という医療技術が確立したことにより、確実に助かる命があります。しかし臓器提供者が圧倒的に少ないという現状に対し、私たち1人1人がもっと臓器移植に対し関心をもち真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

私も、この10月のグリーンリボン運動を機に、改めて臓器移植について考えてみたいと思います。