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Ai(死亡時画像診断)とはなにか! Aiの必要性!

皆さんは『Ai』って言葉を聞いたことがありますか?
人工知能の「AI」ではなく「i」が小文字の『Ai』です。

先日、知人と話していて、ひょんなことから偶然この『Ai』の話題になりました。

以前、小説かなにかで読んで、“遺体をCTで検査するもの?” という漠然とした記憶しかなかったため、あらためて『Ai』ってなんだろう? なんのために行うのだろう? ということを調べてみました。

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Aiとは?

AiとはAutopsy imaging (オートプシー・イメージング)の略で、日本語訳では『死亡時画像診断』といいます。亡くなった方の遺体をCTやMRIなどの画像診断機器を用いて死因を究明するためのシステムです。

日本における死因究明の現状

2012年での統計になりますが、日本での年間死亡者数は約125 万人とのことです。これは、年間で人口の1%が亡くなっている割合です。

そして、この約125万人のうち、約17 万人の遺体は死因不明いわゆる異常死(明らかな病死、自然死以外の死因)として処理されているようです。

それはなぜか? これまで、死亡原因は「解剖」によって究明していました。しかし日本では、海外に比べて死因を究明する法医学の専門家が少なく、170名しかしません。

そのため、解剖の実施率が低く、死因不明として処理される遺体が多いという現状となっています。

なぜAi(死亡時画像診断)が必要なのか?

上でも書いたように、日本における死因究明率は非常に低い数値に留まっています。

しかし、死因をしっかり調べなければ、犯罪による死なのか? 事故による死なのか? という事の真相を見逃すことに繋がるだけでなく、保険金が支払われる遺族にとって不利益が発生することがあります。

そのため、死因の究明は必要になるのです。

また、病院で亡くなった際など、病院側の説明に納得がいかないまま葬儀を行う遺族も多いようです。そのため、死因を究明し、なぜ亡くなったのかを知る(認識する)ことにより、大切な人を失った遺族がその死を“受け止め、納得するため”にもAi は有効な手段です。

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画像診断機器を用いた遺体の撮影

Ai は、CTMRI装置などの画像診断機器を用いて撮影します。

いかに死因究明のためとはいえ、解剖によって遺体を傷つける行為は、残された遺族にとってもつらい選択となります。しかし、CTやMRI装置を用いての検査であれば、遺体を傷つけることなく、また、客観的真正性をもって診断することができます。

Aiの検査で最も多く使われているのがCT装置です。CTは、MRIに比べて撮像時間が短いという利点があるためです。

また、日本のCT装置の普及率の高さも注目すべき点です。日本はとりわけCTの普及率が高い国で、世界中のCT装置の1/3の台数(約1万台)が日本で可動しています。そのため、日本ほどAiを実施するのに適した国はないともいえます。

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Aiが必要となるケース

【児童虐待が疑われるケース】
近年、児童虐待のニュースをよく耳にします。悲しいことに、この児童虐待は年々増加傾向にあるようです

医療機関では、運ばれてきた遺体より虐待の可能性を疑わしく思っていても、確証がなければ解剖を勧めづらく、また病理解剖の場合も遺族の承諾が得られなければ実施できません。

これらを解決するためにもAiの実施が推奨されています。日本医師会Ai活用検討委員会では、14歳まで死亡時全例についてAiを行うよう提言されているようです。

【医療過誤などが疑われるケース】
手術後、様態が急変し患者が亡くなった場合や、気づいたら夜間に患者が死亡していたなど、死亡した原因がわからない時にAiは有効です。

これまで、患者が急変し死に至った際に、病院側では説明する材料がなく、説明不足による相互不信などから訴訟につながるケースもあったようです。

しかし、Aiを実施することにより、客観的な情報を提出して説明できるため、遺族の納得にも繋がります。

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まとめ

少しずつ普及し始めているAiですが、NPO法人「りすシステム」では、遺族の依頼を受けて遺体を一時的に預かる「死者のホテル」という事業を行うとともに、CTで遺体を撮影するAiの取り組みも行っているようです。

大学や医療機関以外でAiに取り組むのは珍しく、今後、民間団体によるAiを行う機関が増えていくのかもしれませんね。